私が中学時代住んでいたのは、いわゆる都心の下町でした。そこでは、路地やそこかしこに小さな神社が沢山ありました。
中学に上がったばかりの頃は、まだまだ小学生みたいなもので
学校から帰ったらすぐカバンを置いて制服を着替えて、犬を連れてあちこち遊び回ってました。
近所の同じ中学の友達を誘って、夕ご飯になるまで遊びまくって、たっぷり遊んで帰る頃には家で夕飯が出来てます。
(この辺は田舎に住んでても都会に住んでても同じだなあと我ながら思います(^^;)
特に中学一年の時は、そうでした。
下町には、けっこうあちこちに小さな神社や、意外に有名な神社があるもので
それが近所にあると、子供にはいい遊び場所でもありました。
といっても、田舎と違って後ろが山とかそういうのではないので、思いっきり建物と建物の間にあったり
家と家の間にあったり、会社のビルの間にあったりするわけで
本当に小さい神社は境内で走り回るほどではないので、ある程度広い神社さんが
遊び場になるわけですが。
そのレベルでも、常に常駐している社務所があるようなところや、さらに広くて大きくて
地元でも有名だけど全国的に有名で、全国各地から「あること」のためにお守りをもらいに来たり
参拝しに来る人が後を絶たないような、そんなところもありました。
私の近所にあって、思い出深い神社は、実はそういう有名なところでした。
小さい頃からしょっちゅうお邪魔していたので、特別なところという意識が無かったんですが、後年意外と誰もが知ってるようなところだと知ってびっくりしました(笑)
中学の行き帰りに通る道で、いつも通りがかりに賑やかな音楽が聞こえてきたり、雅楽のような調べが聞こえたり、わくわくするような場所で
学校の帰りには吸い込まれるように友達と境内に入って、一休みしていたものです。
いついっても、大勢の人が居て、鳩もいっぱいいて、鳩と遊ぶ目的もあった私たちですが
一休みするときに使う長椅子が、赤い緋毛氈が引かれているおしゃれな椅子であったり
お正月みたいな音楽が流れていたり、参拝客は着物姿が多かったりしたので、なんだかお正月気分が楽しくて
いつも入り浸っていたのかもしれないですね。
よちよち歩きの頃から、私はそこにご縁があって、境内によく遊びに行っていた写真もありましたので
私にとっては居心地が良かったのかもしれません
そこは夕方早くに門が閉じてしまうので、無料ですが時間制限があります。
中学の帰り道にあるので、友達と境内でちょっと休んだり涼んだりしました。
私はその神社の一角で、大ぜいの参拝客でにぎわっている風景を眺めるのが好きでした。
私たちは中学生で制服、カバンのいでたちでしたが、参拝客は皆、着物か正装のような
高そうな服を着ていて、明らかに観光でもないし、キャーキャー言ってるような人も居なかったと思います。
後から知ったのですが、この神社の縁日は5日でしたが、戌の日にも特別な賑わいで
幸せそうな若い夫婦とお子さんと、祖父母のご一行様の、喜びに満ちた笑顔満載の
輝くような風景がありました。
今思えば、「幸せに満ち満ちて、きらきらしている」状態だったんじゃないかと(笑)
子供心に、そういう風景を見たり雰囲気に触れるのが楽しかったんでしょうね。
なにせ入り浸っていましたから。
中学一年の時以来、帰りが遅くなって、いつも帰り道は門が閉ざされていました。
それからはいつも、誰も居なくなった門の向こうを覗きながら帰宅していました。
だんだん、自分が大人になるに従いこういうことを忘れてしまっていたんですよね。。。
この前ふと、懐かしい思い出としてよみがえってきました。
アレから〇十年。
この神社も行かなくなって〇十年。
その間、神社も改装したりしてだいぶ変わりました。
私もその付近にはもう行って無いので、今どうなってるかわかりません。
でも、そのうち。
あの子供の頃の風景を懐かしみに行こうかなと思っています。
(全然全く変わっててショック受けるかもですが(笑))